私が「適応障害」になるまで(2)
契約社員として入社面接でも、契約する時も
「1年間通常勤務すれば正社員登用を見込んでいる」
ということを部長から言われ、期待していると繰り返し言われていた。
その口約束を信じ、それだけを頼りに1年間粛々と仕事をこなし
比較的平穏無事に年末を迎えたものの正社員への転換について何も話がない。
就業規則、契約書をどれだけ読み直しても「正社員登用を前提とする」としか書かれていない。
今後転換面談があるのか、そもそも本当に正社員にする気があるのかと不安が芽生えた。
上司との定期面談の機会に、その不安を伝えたところ
「どうなるか正式に決まってないらしい」
との答え。
そもそも論として契約社員をどんな基準で正社員へ転換するのか、どのように転換可の判断するのかが組織内で明確にルール化されていないという事実を、勤務8ヵ月目にして知り衝撃を受けた。
後に上司から、
・私たちより1年早く入社した契約社員の方も誰一人正社員になっていない。
・1年間勤務して正社員になれないことを知った契約社員の大半が退職し、現在1人しか残っていない。
・先に入社した契約社員を正社員にしていないため、君たちを1年で正社員にすることはできない。
・1年で正社員登用した前例がないため、2年間勤務を経てから正社員への登用をすることになっていた。
とはっきり言われ、口約束とはいえ重要なことを簡単に翻す体質の組織だったかという軽い失望と、1年間目標を持って堅実に働いてきたことが虚しい気分になった。
とはいえ、組織としてそれを決定とするならば、従わざるを得ず、あと1年勤務すれば今度こそ正社員への道が明確になる。
そう気持ちを切り替えて働き続けるしかない、と自分を納得させて仕事をする日々を続けることになった。